Scene 156
かつて、イギリス人女性同士がDo you cook?(そもそも料理することある?)とあたり前のように聞き合っていて驚いたことがあります。男女の境界線が色々なところで薄れてきている今日、この質問、ちょっとしたスモールトークに使えそうです。
繰り返し聴いて英語の自然なリズムを身につけましょう。
Claire is at the office. Her colleague, Ken, is eating a sandwich.
Claire: Oh, that looks awfully good.
Ken: It is awfully good.
Claire: Where did you pick that up?
Ken: Home. It’s homemade.
Claire: By your girlfriend?
Ken: No! I made it. Didn’t I tell you I’m a good cook?
Claire: No. If I had known, I would have asked you more than once to make some packed lunch for me.
Ken: Why don’t you make some yourself? Oh, do you cook, by the way?
そのまま使える便利なフレーズを覚えましょう。
Oh, that looks awfully good.
(あらぁ、それ、すごくおいしそう。)
awfullyはawful(ひどい)という形容詞から派生した副詞ですが、副詞になると、「ひどい」といったマイナスのイメージはなくなり、単に「すごく」となります。ちなみに、アメリカでは、形容詞と同じつづり(awful)で「すごく」と副詞的に使うこともあります。
Ex) That dog is awful cute!
(あの犬、すごくかわいい!)
Where did you pick that up?
(どこで買ったの?)
この場合のpick upは「買う」という意味。ちなみにpick upには「(店などで)引き取る」という意味もあるので、次のケンのHome.(我が家で)という答えはこの「引き取る」という意味をベースに言っているのです。
Didn't I tell you I'm a good cook?
(料理は得意だって言わなかったっけ?)
cookにはもちろん職業上の「料理人」という意味もありますが、「(家庭で)料理をする人」という意味もあります。be a good cookで「料理が得意である」、be a bad cookで「料理が不得意だ」。
If I had known, I would have asked you more than once to make some packed lunch for me.
(知ってたら、お弁当を作ってくれって複数回お願いしてると思うわ。)
packed lunchは「お弁当」。主にイギリスで使われます。アメリカではbox lunchと言いますが、文脈によっては単にlunchでもいいのです。
Ex) I've brought my lunch today.
(今日はお弁当を持ってきたの。[注:この場合は、手作りでも、どこかで買ってきた「お弁当」でもどちらも可])
Where's your lunch?
(あなたのお弁当、どこ?)
Oh, do you cook, by the way?
(あ、ところで、料理するの? )
今回のように料理がらみで話がはずんだら、失礼のない範囲内でDo you cook, by the way?(ところで、料理する?)と聞いてみると話が発展するかもしれません。そもそも、イギリス女性たちがこのようなセリフを発し合っていたのは、少なくとも20年前は、パンやハム、缶詰、冷凍食品など、「料理」する必要のないものが食卓にのぼることが少なくなかったからです。私が住んでいたドイツでも、日本人は三食「料理」するからゴミが多い、とよくいわれました。スローフードなどのブームも経た2010年は…どうなっているでしょうね。
英文と比較して内容をしっかり確認しましょう。
クレアはオフィスにいる。同僚のケンはサンドイッチを食べている。
C: あらぁ、それ、すごくおいしそう。
K: すごくおいしいよ。
C: どこで買ったの?
K: 我が家で。手作りだよ。
C: 彼女の?
K: まさか!自分で作ったんだよ。料理は得意だって言わなかったっけ?
C: ううん。知ってたら、お弁当を作ってくれって複数回お願いしてると思うわ。
K: 自分で作ればいいじゃないか?あ、ところで、料理するの?
英語では何と言うでしょう?
あなたのほうは?