Lesson 766
何度も繰り返し使うことを「ヘビロテ」と言いますが、果たしてこれ、heavy rotationの略なんでしょうか。そもそも、heavy rotationって英語として正しいのでしょうか。
繰り返し聴いて英語の自然なリズムを身につけましょう。
Claire and her husband Dave are talking.
Claire: Honey, can I throw this video away?
Dave: What’s that? Oh, no, “Roman Holiday”! You can’t do that.
Claire: It’s really old and it’s been extremely heavily rotated.
Dave: Because it’s one of my favorites.
Claire: I know. That’s why I’m saying why don’t we dump the old one and get a new one.
Dave: Let me think about it.
Claire: You have to decide now. I’m cleaning this video shelf.
Dave: Why do you always start cleaning out of the blue?
そのまま使える便利なフレーズを覚えましょう。
Honey, can I throw this video away?
(あなた、このビデオ、捨てちゃっていい?)
「捨てる」という意味の英語には実にさまざまな単語がありますが、日常的な表現としていちばんポピュラーなのがthrow awayです。
It's really old and it's been extremely heavily rotated.
(ものすごく古いものだし、何度も何度も見たでしょ。)
「ヘビロテ」の元となっているheavy [またはpower] rotationは、ラジオやテレビ局などが、自局で推奨する曲を何度も続けてかけることを指します。それの動詞版である、heavily rotatedは「何度も続けて音楽やビデオをかける」ことですが、たいてい「かける」のは個人ではなく、テレビ局などの団体です。しかし、今回の会話のような文脈なら、個人などが「何度も何度も再生した」という意味で使えます。日本語の「ヘビロテ」はどうやら、英語本来の「何度もかける、再生する」という意味から一人歩きして「何度も使う」という意味になったようですね。
That's why I'm saying why don't we dump the old one and get a new one.
(だから、古いのは捨てて、新しいのを買おうって言ってるのよ。)
dumpも「捨てる」ですが、throw awayよりもインフォーマルな響きがします。
英文と比較して内容をしっかり確認しましょう。
クレアと夫のデイブが話している。
C: あなた、このビデオ、捨てちゃっていい?
D: それ、何?ああ、ダメだよ、「ローマの休日」じゃないか!ダメダメ。
C: ものすごく古いものだし、何度も何度も見たでしょ。
D: そりゃ、僕のいちばんのお気に入りのひとつだからね。
C: でしょ。だから、古いのは捨てて、新しいのを買おうって言ってるのよ。
D: ちょっと考えさせて。
C: 今決めて。ビデオの棚を整理してるんだから。
D: なんだって君はいつも急に掃除を始めるんだ?
英語では何と言うでしょう?
ええ,おかげさまで。