女性の英会話劇場Woman's Story

Scene 122 中級

女性ならでは、のI’m sorryの使い方

女性はよく「すみません」「ごめんなさい」を連発しますが、これは英語でも同じこと(男性諸氏があやまらない、というわけではありません!念のため)。でもI'm sorryと言ったからといって必ずしも謝罪してるわけじゃないんですよね。では、女性はどういう時に「謝罪しないI'm sorry」を使うのでしょうか?

Dialog

繰り返し聴いて英語の自然なリズムを身につけましょう。

Claire is talking to Ron, a designer she’s only recently started working with.

Claire: So Ron, could you give me a call when you’re done with the page layout?

Ron: Right-o. It won’t take me more than three days.

Claire: Three days? Could you have it done a little earlier? It’s kind of urgent.

Ron: OK…oh, and before I forget, can I have your direct number again? I’ve lost it…

Claire: Oh, I’m sorry…I’ll scribble it down here. Is this readable?

Ron: (Laughing) Yeah…

Claire: (A little offended) What are you laughing at?

Ron: No (still laughing)…no…I mean, it’s me who has to say “I’m sorry.”

Explanations

そのまま使える便利なフレーズを覚えましょう。

Could you give me a call when you're done with the page layout?

(ページのレイアウトができたら電話をくれます?)

be done withは「〜が終わる」。仕事でも食事でも、何にでも使えます。
今回のクレアのセリフでは、特に女性らしい話し方、ということを意識しました。クレアはまず「ページレイアウトが終わったら電話をくれる?」とCouldを使ってていねいに話しています。CouldやWouldを多用するのは(一般論として)女性の癖です。さらにロンに「3日もあればできるよ」と言われて「もう少し早くできませんか?ちょっと急ぐんです」と返していますね。Urgentなのであれば(kind ofと言って語調をやわらげているのも女性に多く見られる傾向です)最初からI want to have it done no later than tomorrow.(遅くとも明日には仕上げてほしい)と言えばよかったのですが、このようにはっきりと相手に自分の要望を伝えるのはむしろ男性のやり方で、女性は、男性から見れば「まわりくどく」、女性自身にしてみれば「相手の意思を尊重して」発言しているのです。

Right-o.

(了解。)

right-oあるいはright onは「了解」という意味で、かなりくだけた言い方です。

Oh, I'm sorry…

(あら、困ったわね…)

この訳でもうおわかりですね。I'm sorryには「ごめんなさい」という謝罪の意味と「お気の毒に」「困りましたね」(I'm sorry it happened)の二通りの意味があり、自分が悪くもないのに女性がよく口にするのは後者の意味の方です。よく日本語で「すみません」を口にする女性も多いかとは思いますが、「すみません」もsorryと共通したところがありますよね(すみません、の場合は「ありがとう」にも「ごめんなさい」にも使えますよね)。

I'll scribble it down here. Is this readable?

(ここに書くわね。読めます?)

scribble downは「走り書きする」。Readableは読んでその通り「読むことができる」。(内容的に)読みうるだけのクオリティを備えている、という意味と(筆跡などが)読むことができる、という意味とがあります。
Ex) His latest review is nothing but readable.
 (彼の最新の書評は読める[けどそんなにおもしろくない]。)

Translation

英文と比較して内容をしっかり確認しましょう。

クレアは、つい最近一緒に仕事をするようになったデザイナーのロンと話をしている。

C: じゃあロン、ページのレイアウトができたら電話をくれます?

R: 了解。三日もあればできるよ。

C: 三日ですか?もう少し早くできます?ちょっと急ぐんですよね。

R: いいですよ…あ、そうだ、忘れないうちに、直通の番号をもう一度教えてもらえる?なくしちゃったんだ…

C: あら、困ったわね…ここに書くわね。読めます?

R: (笑いながら)うん…

C: (少しムッとして)何を笑ってるの?

R: いや(まだ笑っている)…いや…いやね、I’m sorry と言わなくちゃいけないのは僕の方だからさ。