女性の英会話劇場Woman's Story

Scene 123 中級

母親/娘にいちばん言われたくないこと

一説によると、アメリカ女性が自分の母親/娘にとやかく言われたくないことのトップ3は1)髪型、2)服装、3)体重なのだそうです。日本人の感覚とはちょっと違うような…アメリカ女性の嘆き、会話を読めば納得がいくかも…?

Dialog

繰り返し聴いて英語の自然なリズムを身につけましょう。

Sharon is talking to her mother on the phone. They are talking about an upcoming wedding of Sharon’s cousin.

Sharon: Have you heard from Rachel (Sharon’s cousin) lately?

Mother: No…I guess she’s busy making arrangements for her wedding.

Sharon: And…have you decided what you’re gonna wear? I think I’ll wear my favorite green gown.

Mother: You’re not gonna buy a new dress? It’s a very special occasion…

Sharon: (Irritated) Mom! I’m now an adult and I don’t have to obey your rule of “buying new clothes for every special occasion.”

Mother: Oh, sweetie, what’s wrong with you…anyway, make sure you have your hair nicely done…put up, you know, not like you did for Uncle Tom’s birthday party.

Sharon: Oh, Mom! I know you never liked my hair down…but don’t tell me I have to follow your advice “just because you said so.”

Explanations

そのまま使える便利なフレーズを覚えましょう。

I think I'll wear my favorite green gown.

(私はお気に入りのグリーンのドレスを着て行こうと思ってるの。)

gownはこの場合「ドレス」。結婚式のドレスコードで意外に知られていないのが、西洋社会では女性客の場合黒はNGであるということ。黒はあくまでも「喪」の色なのです。

I'm now an adult and I don't have to obey your rule of "buying new clothes for every special occasion."

(私はもう大人だからママの「特別な日のために必ず服を新調する」っていうルールを守る必要はないんだからね。)

なぜここでシャロンがいきなり怒ったかというと直前にお母さんがyou're not going to buy a new dress?と聞いているからです。「新しくドレスを買わないの?」と聞いているだけ、と思えるかもしれませんが、これは女性特有のindirect(まわりくどい)言い方のひとつで、本当に言わんとしていることはBuy a new dress.(新しくドレスを買いなさい)なのです。ずばっと「買いなさい」とお母さんが言ってこなかった、ということでシャロンはまずイライラ!と来たのです。シャロンの言い分を聞くとどうやらお母さんは昔から、何か特別な催しがある時には必ず服を新調するポリシーだったようで、そういう、二人の「歴史」があるからよけいシャロンはムカッときたのですね。

make sure you have your hair nicely done…put up

(当日は髪の毛はちゃんとなさいよ…アップにして)

have one's hair doneは「髪の毛をセットしてもらう」。put upは「アップにする」。

Don't tell me I have to follow your advice "just because you said so."

(「ママがダメと言ったらダメなの」って言って、私に言うことを聞かせようとしないでよね。)

シャロンがまたまた怒っているのは、洋服についで髪型についてもお母さんに指摘されたからです。Because I said so(今回は娘の立場から言っているのでIがyouにかわっています)はアメリカ人の母親のお決まりフレーズで「ダメって言ったらダメなのよ」と子どもたちを説き伏せる時に使う常套句だそうです。2年ほど前に「恋とスフレと娘とわたし」という映画がありました。ダイアン・キートン演ずるシングルマザーが娘たちの幸せを願って奔走する…というストーリーですが、この映画の本題はBecause I Said Soです。アメリカ人はこの題名を耳にした時に誰もが「母親の映画だな」とピンと来たはずです。

Translation

英文と比較して内容をしっかり確認しましょう。

シャロンは電話で母親と話をしている。二人は近々とり行なわれるシャロンのいとこの結婚式について話している。

S: 最近レイチェル(シャロンのいとこ)何か言ってきた?

M: いいえ…結婚式の準備で忙しいんだと思うわ。

S: それでさ…結婚式に何を着て行くか決めた?私はお気に入りのグリーンのドレスを着て行こうと思ってるの。

M: 新しくドレスを買わないの?とても特別な機会なのに…

S: (イライラして)ママ!私はもう大人だからママの「特別な日のために必ず服を新調する」っていうルールを守る必要はないんだからね。

M: あらあら、あなたってば、どうしちゃったの…とにかく、当日は髪の毛はちゃんとなさいよ…アップにして、ほら、トムおじちゃまの誕生パーティーの時みたいにおろさないで。

S: もう、ママ!ママが私が髪をおろしてるの嫌いだってわかってるわよ…でもね「ママがダメと言ったらダメなの」って言って、私に言うことを聞かせようとしないでよね。