Lesson 684
ネイティブの子どもたちはcanとmayを混同しないように,としつこく学校で教わるそうです。Can I go to the bathroom? May I go to the bathroom?…どちらも正しい英語、と思っていませんか。そこが、あなたの英語力の落とし穴、かも!?どちらが正しい英語か、は会話で。
繰り返し聴いて英語の自然なリズムを身につけましょう。
Claire is talking to her colleague Ken at the office.
Claire: Ken, you know Richard (their boss) goes to teach at college once a week?
Ken: Uh-huh.
Claire: Well, he told me a hilarious story the other day.
Ken: Richard has a hilarious story to tell? Well, THAT’s interesting.
Claire: I know…anyway, he was giving his students a lecture, and one of them stood up and said, “Can I go to the bathroom?”, to which Richard responded, “I beg your pardon?” So this student repeated himself. Then our dear Richard broke out and said, “Shouldn’t your question be ‘May I go the bathroom?’ You should know your own limits.”
Ken: Well said, Richard! Yeah, that reminds of my English teacher in elementary school, who told us thousand of times not to confuse may and can. May is for permission, and can is for ability.
Claire: Thank goodness Richard didn’t have the conversation with a female student…otherwise he would have been fired!
Ken: I wish he would put things in the same nicely sarcastic way in front of us, too.
そのまま使える便利なフレーズを覚えましょう。
Richard has a hilarious story to tell? Well, THAT's interesting.
(リチャードがおもしろい話だって?いやぁ、そりゃあおもしろいや。)
hilariousは「すっごくおもしろい」。抱腹絶倒するような「おもしろい」です。リチャードはいつもおもしろい話をしないので、ケンは「そりゃあおもしろい(興味深い)」と言ったのです。
"Shouldn't your question be 'May I go the bathroom?' You should know your own limits."
(「あなたの質問は『トイレに行ってもいいですか』ではありませんか?自分の限界は自分で知っておくべきです。」)
なぜここでリチャードがCan I…?というもともとの質問をMay I…?と直したかと言うと、後でケンも指摘するように本来canは「可能/能力」をmayは「許可」を意味するからです。「自分の限界は自分で知っておくべき」とは、「トイレに行けるかどうか」という自分の「能力」は人に聞くものではなく,学生なら自分で知っていてあたりまえだ、という意味と,授業中にトイレに立つなんて子どもじみたことをしようとしている学生へのあてこすり、という意味の両方があります。
Thank goodness Richard didn't have the conversation with a female student…otherwise he would have been fired!
(でもその会話をリチャードが女子学生としなくてよかったわ…相手が女子学生だったらクビになってるもの!)
なぜ「クビになる」のかというと、女性に「自分の限界は自分で知っておきなさい」などとトイレがらみの文脈で言おうものなら、場合によってはセクハラで訴えかねられない…からです。
英文と比較して内容をしっかり確認しましょう。
クレアはオフィスで同僚のケンと話をしている。
C: ケン、リチャード(彼らの上司)が大学に週に1回教えにいってるのは知ってるわよね?
K: ああ。
C: それがね、この間リチャードからすっごくおもしろい話を聞いたのよ。
K: リチャードがおもしろい話だって?いやぁ、そりゃあおもしろいや。
C: そうなのよ…とにかくね、リチャードが学生たちに講義をしていたらその内の一人が立ち上がって「トイレに行くことはできますか?」って聞いたんだって。リチャードは「なんて言いました?」って言ったらしいのよ。だからその学生はもう一度同じことを言ったの。そこで我らがリチャードは怒って「あなたの質問は『トイレに行ってもいいですか』ではありませんか?自分の限界は自分で知っておくべきです。」って言ったんだって。
K: よく言った、リチャード!そうだよな、それで思い出したけど、僕の小学校の先生は何千回もmayとcanを間違えないようにって言ってたな。mayは「許可」を表し、canは「可能」を表す、だよね。
C: でもその会話をリチャードが女子学生としなくてよかったわ…相手が女子学生だったらクビになってるもの!
K: リチャードも僕たちの前でも同じようにいい意味で皮肉っぽく話してくれればいいのにな。
英語では何と言うでしょう?
順調です。