Scene 114
スターバックスが日本に上陸したのが1996年。latte(ラテ:イタリア語でcoffee with milkの意)という言葉もだいぶ定着しました。ではlatte factorって何でしょう?
繰り返し聴いて英語の自然なリズムを身につけましょう。
Maria and her friend Sharon are talking.
Maria: Sharon, I think I really need to review my spending.
Sharon: Hey, you’re sounding like a grown-up today!
Maria: Then this will impress you even more—I started keeping a record of my spending.
Sharon: Wow! When?
Maria: Um…last night.
Sharon: Hope you won’t end up being a three-day wonder. I’ll keep my fingers crossed.
Maria: Sharon, will you please listen to me? Well, this record has told me that I spend too much money on too many small things…what people would call the “latte factor”.
Sharon: “A latte spurned is a fortune earned”!
Maria: Exactly! So from now on, I’ll have drip coffee instead of latte, saving me an enormous amount of money at the end of the day!
そのまま使える便利なフレーズを覚えましょう。
I started keeping a record of my spending.
(私、家計簿をつけ始めたの。)
「家計簿をつける」には他にもkeep one's household accounts / keep a record of household expensesなどがあります。マリアは一人暮らしなのでhousehold(家族)という言葉は使いません。
Hope you won't end up being a three-day wonder.
(三日坊主で終らないことを祈ってるわ。)
「三日坊主」とはかなり日本語的な表現ですが、他にもこんな表現があります。
Ex) He always gives up easily.
(あの人は三日坊主だからね。)
I'll stick to the habit of diary-keeping this time!
(今度は日記も三日坊主で終らせないわ!)
I'll keep my fingers crossed.
(幸運を祈ってるわよ〜。)
keep one's fingers crossed(人差し指と中指をクロスさせる)は一種のおまじないで、「成功を祈ってますよ」という意味があります。両手とも2本の指をクロスして相手に見せると、あえてI'll keep my fingers crossed.とは言わなくとも「幸運を祈ってますよ」というサインになります。
This record has told me that I spend too much money on too many small things…what people would call the "latte factor".
(家計簿をつけてみたら、安いものにお金を使い過ぎてるってことがわかったのよ…いわゆる「ラテ・ファクター」ってやつ。)
latte factorの定義はSeemingly insignificant daily purchases that add up to a significant amount of money over time.(一見たいしたことない買い物に思えるけれど、毎日その買い物をすることでいずれ巨額な出費になっていくもの)。コーヒーショップでラテ(3〜400円)を買う人はほぼ毎日買うという人が多く、これをざっと計算してみると実に1年で10万円を軽く超える出費になるのですが、1回ごとに出て行くお金は少ないし、ほぼ習慣化しているので事態の深刻さに気づかない…のでlatte factorと呼ばれるのです。しかし、文字通りラテをあきらめてマリアのように普通のコーヒー(ラテより通常数十円安い)にしたからといってlatte factorがなくなるわけではない、というのはもう、おわかりですよね。
"A latte spurned is a fortune earned"!
(「ラテをあきらめることで富を得る!」だわね。)
この、ことわざのような言い回しはlatte factorという言葉の生みの親David Bach(彼のSmart Women Finish Richという著書より)の言葉です。
英文と比較して内容をしっかり確認しましょう。
マリアと友人のシャロンが話をしている。
M: シャロン、私、自分の出費を本当に見直さないといけないみたい。
S: あら、今日は大人みたいなこと言うじゃない!
M: じゃあこれを聞いたらもっと感心するわよ…私、家計簿をつけ始めたの。
S: ウソ!いつから!
M: それが…昨日の晩から。
S: 三日坊主で終らないことを祈ってるわ。幸運を祈ってるわよ〜。
M: シャロン、お願いだから私の話を聞いてくれる?あのね、家計簿をつけてみたら, 安いものにお金を使い過ぎてるってことがわかったのよ…いわゆる「ラテ・ファクター」ってやつ。
S: 「ラテをあきらめることで富を得る!」だわね。
M: そうなのよ!だからこれからはラテのかわりにドリップ・コーヒーを飲むことにしたの、そうすれば最終的にはすごい額のお金を貯められるわけでしょ!
英語では何と言うでしょう?
順調です。