Scene 119
英語にはいわゆる男言葉や女言葉はないのですが、それでも言葉のちょっとした使い方に男女の違いはハッキリと現れます。今回は「相づちの持つ意味」に焦点をあててみました。ちょっとした盲点です!
繰り返し聴いて英語の自然なリズムを身につけましょう。
Maria is talking to her friend Sharon about an argument Maria had with her boyfriend, Ken.
Sharon: OK. So you had a fight with Ken, right?
Maria: Well, I wouldn’t call it a fight…it wasn’t that bad this time.
Sharon: Disagreement…was it?
Maria: Yeah, as always, it started with something really insignificant.
Sharon: Tell me.
Maria: Well, I was telling him how my day was. I started with a girl I met at a coffee shop, moved on to a minor problem I had at the office, and so on…I guess I was talking for 10 minutes, and he only gave me one mhm! He was thinking I was a bore, or, he wasn’t even listening!
Sharon: Uh…Maria, I don’t know if it would make you feel any better, but I attended a very interesting lecture on differences between men’s and women’s speeches. This lecturer was saying that for women, “uh-huh” and “mhm” are signals of “I’m listening, go ahead with your talk,” whereas for men, it means nothing but agreement.
Maria: So what did a slight frown on his face mean then?
そのまま使える便利なフレーズを覚えましょう。
Disagreement…was it?
(意見の相違…ってとこ?)
disagreementは「意見の相違」、前文に出てきたargumentは「口論、口げんか」、fightは「けんか」です。取っ組み合いのけんかでなくともfightと呼べます。
I was telling him how my day was.
(どんな一日だったかを彼に話してたのよ。)
英語文化では、帰宅したばかりの家族やパートナーにHow was your day (today)?(今日はどうだった?)と聞く習慣があります。答えとしてはNot bad.(まずますかな)などと言って簡潔にすますこともできますし、ものすごい出来事があったのだとしたら例えばGuess what I saw today!(今日何を見たと思う?)と話し始めることもできます。相手から聞かれなくても、今回のマリアのように女性はよく「今日は○○があってね…」ととりとめもないことを夕食時などに話す傾向が強いようです。
I don't know if it would make you feel any better, but
(こう言っても気分はよくならないかもしれないけど)
先生にあてられるときまって「合ってるかどうかわからないんですけど…」(I don't know if I got it right, but…)っていう人、いますよね。これもI don't know if it would make you feel any better, butも英語ではdisclaimer(責任放棄発言:要するに、自分がこれから言おうとしていることの重みを少しでも軽くして、もしも間違っていたとしても責任を追及されないようにするための「逃げ口上」のこと)と呼びます。専門家によると、女性はdisclaimerを口にすることが多いらしく、職場などではそれが「自信のなさ」と受け取られることもあるようです。disclaimerを口にする背後には「反論された時のための自己弁護」「やわらかい口調にすることで『いい人』を演じられる」という心理が働いているそうです。disclaimerには他にも以下のようなものがあります。
Ex) I may be wrong, but…
(私の言ってることは間違っているかもしれないけど…)
It might be a silly question, but…
(ばかげた質問かもしれませんが…)
This lecturer was saying that for women, "uh-huh" and "mhm" are signals of "I'm listening, go ahead with your talk," whereas for men, it means nothing but agreement.
(講師の先生によるとね、女性が「ふーん」とか「うん」とか言う時は「聞いてるわよ、話を続けて」って言う意味らしいんだけど、男性にとっては「ふーん」って言うのはあくまでも同意を表すんですって。)
専門家の研究によるとそういうことらしいです。あくまでもアメリカ女性/男性の話なのですが、相づちの意味が男女で違う、というのはちょっとおもしろいですよね。今度アメリカ人と話をする時やアメリカ映画を見る時に注意してみるとおもしろいかもしれません。
英文と比較して内容をしっかり確認しましょう。
マリアはボーイフレンドのケンとした口論について友人のシャロンに話している。
S: なるほどね。つまり、ケンとけんかしたってわけね。
M: うーん、けんかとは言えないかなぁ…今回はそこまでひどくはなかったから。
S: 意見の相違…ってとこ?
M: そうね、いつもそうなんだけど、本当にどうでもいいことが原因なのよ。
S: どうしたの?
M: あのね、どんな一日だったかを彼に話してたのよ。コーヒーショップで会った女の子のことから始まって、オフィスであったちょっとした問題のことを話してその後何やかやと…10分ぐらい話したかな、そうしたら彼ったらその間1回しか相づちを打たないのよ!私のことつまらないヤツだって思ってたんだわ、それとも私のことなんか聞いてなかったのかも!
S: あのね…マリア、こう言っても気分はよくならないかもしれないけど、私、男性と女の話し方の違いについてのレクチャーを聴きにいったのよ。講師の先生によるとね、女性が「ふーん」とか「うん」とか言う時は「聞いてるわよ、話を続けて」って言う意味らしいんだけど、男性にとっては「ふーん」って言うのはあくまでも同意を表すんですって。
M: じゃあ、顔を若干ゆがめてたのはどういう意味だったっていうの?
英語では何と言うでしょう?
あなたのほうは?