つかえる英会話Daily / Travel

Lesson 665 上級

目標設定能力が語学学習成功のカギ!?

何ごとも、成功するには目標設定能力がものを言うというけど、じゃあ目標設定の不得意な人はどうすればいいの…?

Dialog

繰り返し聴いて英語の自然なリズムを身につけましょう。

Claire and her colleague Ken are talking about a magazine column for which she has been collecting stories.

Ken: Hi, Claire! I read your column. It’s really good…and our readers agree with me on that!

Claire: Oh, thank you, Ken. But actually, it’s not MY column. I make appointments, interview people and collect data…in other words, I’m just a gofer.

Ken: Oh, nonsense! Richard (their boss) was speaking highly of you, too. Anyway…I read the interview you did with the grammarian…Sutherland was the name? He was saying an ability to set a specific goal is very important in language learning…and I questioned myself: Do I have an ability to set ANY goal?

Claire: And the answer is?

Ken: No! Since childhood, I’ve always been hopeless at setting goals. And I was ashamed of it. Claire, do you remember if he gave you any clue that could improve your goal-setting ability?

Claire: Not that I can think of. At any rate, you shouldn’t be ashamed of yourself even if you can’t set goals. Some people are good at certain things, and some others just happen to be bad, that’s all.

Ken: But I do want to improve my goal-setting literacy.

Claire: Goal-setting literacy? Is there such a word? Well, I remember my cousin once told me if you’re stuck and can’t think of any goal to go for, you should expose yourself to things and people as many as you can think of. You talk to people, read, watch movies and travel…any stimulus could give you a hint. At least, that’s what she said, and she proved herself! She’s now one of the most successful lawyers in town.

Explanations

そのまま使える便利なフレーズを覚えましょう。

In other words, I'm just a gofer.

(言ってみれば使いっ走りなわけだから。)
goferは一説によるとgo for(〜をしに行く)という言葉から来ているそうで、「使いっ走り、雑用係」のことです。

I've always been hopeless at setting goals.

(目標設定はてんでダメだったんだ。)
hopelessには文字通りの「絶望的な」という意味もありますが、日常会話では今回のように「てんでダメ、見込みがない」という意味で使うことの方が多いです。何せ「絶望的に見込みがない、手のほどこしようがない」という意味ですから、自分以外の人についてこの言葉を使う時には注意が必要。
Ex) He's absolutely hopeless!
 (あの男、本当にしょうがないんだから!)

And I was ashamed of it.

(そのことがはずかしくてしょうがなかったんだ。)
ashamedという単語を日本人はよく使いますが、ashamedは実は並大抵の「はずかしい」気持ちではありません。「恥じ入る」あるいは「忸怩(じくじ)の念」に近いんです。ashamedはshame(恥)という言葉から派生していますが、この「恥」は「恥を知れ」などと言う時の「恥」です。照れくさい、程度の意味だったらembarrassedを使います。
Ex) I was embarrassed in front of so many women.
 (僕は大勢の女性の前ではずかしかった。)
  I was ashamed of my past.
 (自分の過去がはずかしい。)

Not that I can think of.

(思いつく限りはないわ。)
前のレッスンでも登場しました。覚えていますか?少々言いづらいフレーズなので何度でも口に出して、するりと言えるようにして下さい。

But I do want to improve my goal-setting literacy.

(でも僕は目標設定リテラシーを高めたいんだ。)
literacyとはそもそも「識字能力」のことですが、広く「何かができる、使いこなせる能力」という意味でも使われます。最近ではIT literacy(ITを操作できる能力)、media literacy(メディアを使いこなせる能力)などという語もよく聞かれるようになりました。このような造語があるので、ケンはgoal-setting literacyと言ったのですね。

She proved herself!

(自らそれを証明してみせたわよ!)
prove oneselfは「自分の能力を発揮する」という意味の熟語ですが、ここでは文字通りに「自ら(言ったこと)を証明した」という意味で使っています。

Translation

英文と比較して内容をしっかり確認しましょう。

クレアと同僚のケンは、彼女が取材している雑誌のコラムについて話している。

K: やあ、クレア!君のコラム読んだよ。すごくおもしろいね…読者もそう思ってるよ!

C: あ、ありがとう、ケン。でもね、実際のところ、あれは私のコラムじゃないのよ。私はアポとって人に話を聞いてデータを集めて…言ってみれば使いっ走りなわけだから。

K: コラ、バカなこと言うなよ!リチャード(ケンたちの上司)も君のことを評価していたよ。とにかく… 君が文法学者にしたインタビュー読んだよ…サザランドって言ったっけ?彼が、具体的な目標を設定することは語学学習において非常に重要だって言ってたんだ…で、自問してみたわけ、僕はそもそも目標設定能力があるのかってね。

C: それで答えは?

K: ノー、だよ!子供の頃から、目標設定はてんでダメだったんだ。そのことがはずかしくてしょうがなかったんだ。クレア、彼は目標設定能力を向上させるための何かヒントなんて言ってなかった?

C: 思いつく限りはないわ。いずれにしても、目標を設定できないとしても自分のことをはずかしいだなんて思っちゃいけないわ。ある特定のことに得意な人もいれば、不得意な人もいる、それだけのことよ。

K: でも僕は目標設定リテラシーを高めたいんだ。

C: 目標設定リテラシー?そんな言葉あるの?まあいいわ、私のいとこが、突き進むべき目標が思いつかない時にはできるだけ多くの物や人にふれるべきだ、って言ってたわね。人と話して、本を読んで映画を見て旅行して…どんな刺激でもヒントになり得るってね。ま、少なくとも彼女はそう言ってたわけだけど、自らそれを証明してみせたわよ!彼女は今や街で最も成功している弁護士の一人だもの。