つかえる英会話Daily / Travel

Lesson 690 中級

正しい自己紹介のやり方

職場で、パーティーで、はたまた留学先で自己紹介する機会はけっこうあるもの。でも日本語の自己紹介と英語の自己紹介とではツボが違うってこと、ご存知ですか。

Dialog

繰り返し聴いて英語の自然なリズムを身につけましょう。

A Japanese woman, Yoko, is speaking to a man at a party.

Man: A good party, isn’t it?

Yoko: Yes. Chris and Mandy always give good parties. Are you a friend of theirs?

Man: Yes and no. I’m actually Mandy’s brother, but I’m now a very good friend of Chris’s. Oh, my name is Ben. Nice to meet you.

Yoko: Hi. I’m Yoko. Pleasure to meet you, too.

Man: Where are you from…may I ask?

Yoko: It’s obvious I’m from someplace else, isn’t it? I’m originally from Tokyo, but my husband is an American, so that’s why I’ve been living in this country for more than 10 years now.

Man: Tokyo! That’s cool! It’s one of the cities I must visit before I die!

Yoko: Yes, Tokyo is a very interesting city. Now I’m a housewife, but when I was still working, I went back there at least once a year on business. It’s amazing how quickly everything changes there.

Explanations

そのまま使える便利なフレーズを覚えましょう。

英語による自己紹介(およびそれに続く会話)のツボは以下の3つ
1)質問で尋ねられたことに対する答えを言うのはあたり前。これにプラスαできるかどうか、が英会話の達人への道
2)子供や既婚/未婚などといった個人的なことは聞かない
3)興味のあること/差し障りのないことで会話を広げる

詳しくは、こういうことです。
英会話は日本語の会話とは違って、簡単に言ってしまうと「そんなことまで聞いちゃいないよ」と言うことまで話すのが原則。つまり、「出身はどちら?」と聞かれても「東京です」だけで終らせるのではなく、ヨーコがしているように「夫がアメリカ人だ」「もう10年以上こちらにいる」などといった補足情報(我田引水、とも言えますが)を付け加えてやるのがルールです。相手は、あなたが投げてくれたモロモロの補足情報の中から自分が「おもしろいな」と思ったものを選んでそこから話をふくらませていきます。これは何も自己紹介に限ったルールではありません。「聞いちゃいないんだよ、そんなこと」と言われそう…などと恐れずに、どんどん関連のありそうなことは話題に盛り込んでいきましょう。そうするとぐっと英会話らしくなりますよ。

さらに、日本では「お子さんは?」「結婚してらっしゃるんですか?」といった質問をパーティーの席でよく耳にしますが、西洋ではこういった個人的なことを尋ねるのはNG。というわけで、差し障りのない話題で、なおかつ「聞いちゃいないんだよ」と言われそうなことをどんどん自己紹介に盛り込んでおおいに盛り上がってください。
…以上のことを頭においてもう一度会話を聞いてみて下さい。ヨーコがいかに「補足情報」をふんだんに付け加えて受け答えしているかがよくわかると思います。

Where are you from…may I ask?

(出身はどこ…って聞いてもいいかな?)
初対面の相手と話をする時、立ち入ったことを聞き過ぎないのが礼儀。でも何か立ち入ったことを聞きたい時には質問の最後にこのようにmay I ask?をつければぐっと思慮深い大人、という印象を与えられます。

Translation

英文と比較して内容をしっかり確認しましょう。

日本人女性のヨーコはパーティーで男性と話をしている。

M: いいパーティーですね。

Y: そうですね。クリスとマンディーの開くパーティーはいつもすてきですよね。あの二人のお友達でいらっしゃるの?

M: 友だちでもあり、友だちでもない、ってところかな。僕は実はマンディーの兄で、でも今となってはクリスの親友でもあるんです。あ、ベンって言います。よろしく。

Y: よろしく。私、ヨーコです。お会いできて嬉しいです。

M: 出身はどこ…って聞いてもいいかな?

Y: この辺りの出身じゃないってことはすぐわかりますよね?私はもともとは東京出身なんです、でも主人がアメリカ人なので、こちらに来てもう10年以上になります。

M: 東京!かっこいいなぁ!死ぬ前に絶対行きたい街のひとつなんだ!

Y: ええ、東京はとてもおもしろい街ですよ。私は今は主婦ですけど、まだ仕事をしていた頃には仕事で年に一回は東京に行ってました。何もかもあっという間に変わっちゃうからビックリしちゃうんですよ。