Lesson 695
文脈はなんであれ、断りの文句には一定のルールがあります。今回は、何かに応募してダメだったとき、先方から断られる際に使われるちょっとした一言、についてです。
繰り返し聴いて英語の自然なリズムを身につけましょう。
Ken is by himself at a coffee shop, seemingly deep in thought. Claire, his colleague, passes the coffee shop.
Claire: Sir, would you like a refill?
Ken: Erm…no…I think I’m fine…Claire! I didn’t know you were here.
Claire: Good morning, Mr. Turner. So it’s not our coffee that’s making you grum.
Ken: Do I look that bad?
Claire: It’s written all over your face that something is patently wrong.
Ken: Well, I can’t hide anything from you, Claire, can I?
Claire: I don’t think you can hide anything from anybody today. What’s wrong?
Ken: I got a rejection slip from a company I sent a job application to…
Claire: (Interrupting) What! Now I’m beginning to feel uneasy. I never knew you wanted to quit.
Ken: I’ll tell you about that in a minute. But anyway…the slip goes, “After careful consideration, I am sorry to advise that your application has not been successful, blah blah blah.” OK. Why do companies always have “careful consideration” when they turn anyone down? And why they never even mention “careful consideration” when they want to meet applicants?
そのまま使える便利なフレーズを覚えましょう。
Sir, would you like a refill?
(お客様、おかわりはいかがですか?)
refillは「(飲み物などの)おかわり」。数えられる名詞であることに注意。
I didn't know you were here.
(君がここにいるなんて気がつかなかったよ。)
知り合いにパーティーなどでばったり会ったときなどにも使える、便利な表現です。
So it's not our coffee that's making you grum.
(ということは、むっつりなさってらっしゃるのは、我々のコーヒーのせいではないんですね。)
grumは「むっつりした」という意味。glumとつづっても同じ意味になります。
クレアはケンが機嫌が悪そうなのでコーヒーショップの店員をよそおって冗談を言い続けているのです。
It's written all over your face that something is patently wrong.
(何か明らかにひどいことがあったって顔中にかいてあるわ。)
It's written all over one's face (that …)は「顔中に(…と)書いてある」。日本語と同じ表現なのがおもしろいですね。patentlyは「明らかに」。日常的によく使われる副詞ではありませんが、terribly, very, reallyばかりではインパクトがない!という時に使えます。
a rejection slip
(断りの手紙、不合格通知)
rejection letterでも同じ意味なのですが、会社や応募先などから来る「断り」の手紙のことはほとんどrejection slip(slipとはそもそも一筆箋のような細長い紙のこと)と呼びます。知り合いや友人からきた断りの手紙(たとえばパーティーの招待を断る手紙など)のことはそう呼びません。例を参考にして下さい。
Ex) I got a letter from my friend, who said he can't come to the party.
(友だちから手紙が来て、パーティーには来られないと言ってきた)
"After careful consideration, I am sorry to advise that your application has not been successful, blah blah blah."
(「慎重に審議した結果、残念ながら不合格となったことをお知らせいたします云々」)
こういう場合のadviseは「通知する」。blah blah blahは「云々、などなど」。「以下省略」として話をはしょる時に使います。blah blahと2回だけblahを繰り返してもOK.
「とかなんとかぐだぐだ言っちゃってさ」という意味にもなります。
Ex) And she went on: how could you do that to me? blah blah blah.
(それで彼女はまた続けて「どうしてそんなことが私にできるわけ?」とかぐだぐだ言ってきたんだ。)
Why do companies always have
(どうして会社ってのは誰かを不合格にする時はきまって「慎重な審議」をするんだろうね? )
turn … downは「(人に何かを)断る」という意味。
ケンがこう言っているのは、rejection slipには必ずafter careful considerationという文句が登場するからです。次のセリフにもあるように、合格である場合、あるいは面接に来てほしい、という場合にはcareful considerationには言及せず、電話等で連絡があり「X月Y日○○時にお越し願えますか」と言われることが多いんですよね。
英文と比較して内容をしっかり確認しましょう。
ケンは一人でコーヒーショップにいて、何か考え込んでいる様子。同僚のクレアがコーヒーショップを通りかかる。
C: お客様、おかわりはいかがですか?
K: えーっと…いや…けっこうです…クレア!君がここにいるなんて気がつかなかったよ。
C: おはようございます、ターナー様。ということは、むっつりなさってらっしゃるのは、我々のコーヒーのせいではないんですね。
K: 俺、そんなにひどい顔してる?
C: 何か明らかにひどいことがあったって顔中にかいてあるわ。
K: いや、クレアには何も隠し立てできないよな。
C: 今日のケンは誰にも隠し立てできないと思うわよ。どうしたのよ?
K: 就職の申し込みをした会社から断りの手紙が届いてね…
C: (割って入って)何ですって!私の方が(・・・・)今度はワサワサした気持ちになってきた。今の仕事を辞めたかったなんて知らなかったわよ。
K: その話はあとでするよ。まあ、とにかくさ…その手紙に「慎重に審議した結果、残念ながら不合格となったことをお知らせいたします云々」ってあるんだよ。いいけどさ。どうして会社ってのは誰かを不合格にする時はきまって「慎重な審議」をするんだろうね? それで、どうして応募した人間に会いたい場合には「慎重な審議」には触れることすらしないんだろう?
英語では何と言うでしょう?
順調です。