Lesson 712
仕事を終えて家に帰る同僚に、日本語なら「お疲れさま」一言ですむけれど、外国人相手にはなんと言えばいいの?「お先に失礼します」は?英会話の意外な盲点、解決します。
繰り返し聴いて英語の自然なリズムを身につけましょう。
Ken is about to leave the office. His colleague Claire is still working.
Ken: Claire, are you still working?
Claire: Yeah…I have loads of things to do. Are you going?
Ken: Yeah. Actually, I have to stop by at my sister’s place.
Claire: Oh, how’s she doing?
Ken: She’s all right. She said she was a little tired with her kids’ PTA activities, but I think she’s fine.
Claire: Say hello to her for me, will you?
Ken: I will. Oh, I’ve got to get going. See you tomorrow, Claire.
Claire: See you! Have a nice evening.
Ken: Likewise! And don’t work too hard!
そのまま使える便利なフレーズを覚えましょう。
I have loads of things to do.
(やることがいっぱいあるのよ。)
loads ofは「たくさんの」という意味のインフォーマルな表現。主にイギリスで使われますが、もちろんアメリカ人に言ってもへんな顔はされません。
Oh, how's she doing?--- She's all right.
(あら、お姉さん、お元気?---まあまあだよ。)
How's she doing?と聞かれたからと言ってShe's doing…で答える必要はありません。She's all right.あるいはShe's not very well.(あまり調子が良くない)と言ってもいいですし、もちろんShe's doing great.(すごく元気だ)と言ってもOKです。
Say hello to her for me, will you?
(お姉さんによろしく言っておいてくれる?)
Say hello [hi] to 人for me.は「(人)によろしく伝えて」という意味の定番表現。forのかわりにfromを使いたくなりますが、fromとはまず言いません。…, will you?はpleaseのかわりに使える便利な表現です。かならず文末に置きます。
Oh, I've got to get going.
(あ、もう行かなくちゃ。)
「もう行かなくちゃ」には他にもI've got to go./I've got to run./I'd better be going.などがあります。職場でなくとも、別れ際にいつでも使える表現です。フォーマル/インフォーマルもあまり意識せずに使えます。もっとカジュアルに言うのであればI'm off.(もう行くね)というのもあります。
See you! Have a nice evening. - Likewise! And don't work too hard!
(じゃあね!楽しんできてね。 - そっちもね!あんまり働き過ぎるなよ!)
英語には「お先に失礼します」「お疲れさま」にあたる表現はありません。職場から帰るときは相手が上司でも同僚でも部下でもSee you (tomorrow/next Mondayなど).と言ってHave a nice evening.と言うのが王道です(相手が上司でもこれにPleaseをつけることはありません)。Have a nice evening.の直訳は「よい夜を」ですが、たいていはたいした意味はありません。そう言われたらHave a nice evening, too.あるいはYou, too!あるいはLikewise!(同様に)と言って返します。この3つの表現の中ではHave a nice evening, too.がいちばんフォーマルです。
相手がこれからパーティーやデートなどに出かけることを知っている場合にはEnjoy (the party/yourselfなど)!(楽しんでね)と言ってもいいです。そう言われた場合にはThank you! I will!などと答えます。相手が明日出張に出かける、などという場合にはHave a safe trip.(気をつけて行ってらっしゃい)というのもいいですね。
Don't work too hard!は親しい同僚同士で使える、なかば冗談めいた表現です。くれぐれも上司や深刻なシチュエーションでは使わないで下さい。
今回は1対1の会話なので問題ありませんが、職場では1度に複数の人間に別れの挨拶をしなければならないことがあります。日本語では皆に対して一律「お先に失礼します」でいいですが、英語ではそうはいきません。皆に同じフレーズばかりを使っていると「ロボットみたいな人だ」と悪印象を与えることもあるそうです。See you! Have a nice evening! Bye! など、うまくバリエーションを駆使して人間らしく(?)職場をあとにして下さいね。
英文と比較して内容をしっかり確認しましょう。
ケンはオフィスを出るところ。同僚のクレアはまだ仕事している。
K: クレア、まだ仕事してるの?
C: うん…やることがいっぱいあるのよ。もう帰るの?
K: うん。いやね、姉貴のところに寄らなくちゃいけないんだ。
C: あら、お姉さん、お元気?
K: まあまあだよ。子どものPTAの活動でちょっと疲れてるとは言ってたけどね、でも大丈夫だと思うよ。
C: お姉さんによろしく言っておいてくれる?
K: そうするよ。あ、もう行かなくちゃ。クレア、じゃあまた明日。
C: じゃあね!楽しんできてね。
K: そっちもね!あんまり働き過ぎるなよ!
英語では何と言うでしょう?
あなたのほうは?